歯周病とは歯槽膿漏とも呼ばれており、歯の周囲に付着したプラーク(歯垢)が歯と歯ぐき(歯肉)の隙間に入り込んで炎症を起こす病気です。
歯周病の原因には、大きく分けて2つあります。
・歯周病菌による感染症
・かみ合せのバランス崩れ
(無理な力の負担が根を支えている骨に集中する事によるもの)
歯周病の怖いところは、虫歯と違い初期段階では痛みを感じる事が少ない点です。歯周病は歯を失うだけでなく、心臓病や糖尿病などの全身疾患にも悪影響を与える事が分かっています。
歯周病治療といえば、昔から歯磨き指導と歯石を除去したりする(歯のまわりのお掃除等)治療は、どの歯科医院でもされている基本的な治療です。
しかし、この基本的治療をしても、一生懸命歯磨きしても、なかなか歯肉の炎症が取れず、歯肉の腫れや出血・口臭で悩まれ、歯周病で歯を失う方がおられる事も事実です。
そこで当院では、位相差顕微鏡による科学的なデータに基づき、お口の中に感染している細菌・真菌・原虫などを特定し、微生物叢を非常に綺麗な状態に改善する治療方法を取り入れています。
位相差顕微鏡検査はリアルタイムPCR検査です。
顕微鏡で見る事により今現在の菌の状態を確認する事ができ、更に映し出された動画像を拡大表示し、より分かりやすい治療効果のご説明をさせて頂きます。
お口の中には500~700種類の細菌が存在します。
位相差顕微鏡を使ってモニターに映し出された現在の口腔内の状態(口腔内細菌の種類や量など)を観察・確認し分析する事により、「今はどういう状態なのか」「これからどういう状態になっていくのか」が良く分かり、患者様にとって、どのような治療方法が最適なのかを判断する事ができます。
まずは、患者様のお話(お悩みやご要望)をお聞きする事から始めさせて頂きます。その上で口腔内をチェック、現状をご説明させて頂きます。
歯周病の治療には、患者様個々に適した歯周病治療計画が必要であり重要となってきます。診査・診断に必要な検査もありますので、必ず患者様のご了承を頂いた上で進めさせて頂きます。
決して、いきなり治療を始めるような事は致しません。
歯茎の中にまで入り込んだバイ菌を徹底的に除去!
歯周ポケット(6点法)及び位相差顕微鏡(細菌)検査の結果などを元に、まず歯の表面のプラーク(歯垢)の除去を行います。
口腔内に存在する微生物が凝集し、歯面に付着した状態がバイオフィルム(浴槽に付着する湯垢のようなもの)です。このバイオフィルムを超音波やブラシ(回転式)と専用のパウダーを用いて除去します。
その患者様にとって、何が原因で歯周病が進行してしまうのか、その要因を調べ対策を施します。例えば、歯肉が引き締まっていない箇所は患者様の磨き方の癖などを見つけ出し、ご指導、又は更なる原因の除去(深いポケット内の除去)を行います。
ステップ4で行った対策や指導が有効に働いているかを確認する為に、再度検査を行います。
それまでの問題が解決したら、最後はより良い口内環境を実現し、歯と歯周組織を長持ちさせる為のドクター治療(かみ合せのバランス崩れを治す治療等)に入ります。このような治療方法を「オーラルリハビリテーション(全顎治療)」と言います。
歯周病は容易に再発を繰り返す病気です。その為、当院では患者様ごとに専属の歯科衛生士が診る「専任制・担当制」のシステムを取っています。
歯科衛生士の継続的な「専任制・担当制」を取る事により、症状の変化や状況を理解・把握しやすいといったメリットがあります。
PMTCは、よくプロフェッショナルによるお口のクリーニングとか、歯のエステと称される事がありますが、正式には予防治療なのです。
予防歯科で行われるクリーニングやPMTC を定期的に行う事により、汚れの付きやすい部分や虫歯になり易いところが容易に把握でき、歯周病の予防や虫歯の早期発見にも役立ち、歯の寿命を延ばす事につながります。
「歯周病」「歯槽膿漏」は治らないとあきらめてはいませんか?
歯周病は感染症の病気ですから治す事が可能です。
「私の歯槽膿漏は治らない」とあきらめていらっしゃる患者様でも、きちんとした治療と予防を行えば歯肉が引きしまり、バランスが取れてくると、グラグラした歯がガッチリしてきます。
そして、適切なブラッシング技術を身につけ、定期的なメインテナンスによりプラークを除去できれば、歯周病は確実に改善していきます。
プラークコントロールは、患者様ご本人が家庭で行なう事が中心となりますが、歯周病は容易に再発してしまう病気の為、定期的に来院して頂き検査(検診)する事をお勧め致します。
また、当院では歯周病は本人に自覚症状がないままに進行するという病気(初期段階では痛みを感じる事が少ない)である為、歯周病が進行していると思われる患者様には十分に歯周病に関するご説明を行ない、治療の必要性をお話しております。
歯周病でお悩みの方、どうぞお気軽にご相談下さい。
保険診療は保険診療費に準じます。
自費となる詰め物・被せ物につきましては、種類別にその特徴(メリット・デメリット)と治療費を以下でご説明させて頂きます。
歯周病治療 |
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基本的な歯周病治療 |
保険適用 |
薬による歯周病治療(オプション) |
お口の中には多様な細菌がいます。その住み着いている細菌の種類や数には個人差があり歯周病の症状が異なります。当院では歯周病精密検査に加えて、位相差顕微鏡を用いてどのような細菌がいるかを診断し、個々に合った内服薬やカビ除去ペーストによる治療を行います。薬による歯周病治療は、自費治療となります。 |
¥49,500-税込(¥45,000-) |
歯周病細菌検査(オプション) |
専門機関にて患者様の口腔内細菌を検査します。歯周病に特化して検査しますので、より詳細な情報を得ることが可能となります。 歯周病細菌検査は、自費治療となります。 |
¥11,000-税込 (¥10,000-) |